サイゼリヤ ー常識を疑い、科学的に考えるー

サイゼリア

ファミリーレストラン業界で高い営業利益率を誇るイタリアンレストランのサイゼリヤ
500円未満のメニューが大半を占めているにもかかわらず、
2009年8月期の営業利益率は10%強あるという勝ち組企業だ。

そのサイゼリヤの強さの一端を紹介する記事が以前、日経新聞でとりあげられていたので、
少し紹介したいと思います。高収益の秘訣は、「生産性を向上させるために、すべての業務を原理原則に立ち返って日々考える」ということらしい。

以下記事より抜粋

「例えば店内清掃。清掃とは何か、なぜ掃除機を使うのか。科学的解析を交えて考え抜く。行き着いたのが原始的なモップだった。床のゴミやホコリを取り除くのが掃除だから空気まで吸い上げる必要はない。しかも掃除機は吸い取り口が小さく、何度もひじを動かす動作が伴う。モップだと歩いて押すだけ。ひじを動かす回数は大幅に減る。 まず30センチ幅のモップを試したら、同じ通路を何往復もしても掃除機と歩数はあまり変わらなかった。そこで120センチ幅にしたら、ひとふきで済んだ。掃除機で1時間かかる作業が30分に。生産性は2倍に跳ね上がり、作業は楽になった。こんな小さな積み重ねが圧倒的なコスト競争力を生む。生産性向上を軸に仕事を組み立てると、とるべき戦略もおのずから見えてくる。例えば期間限定の値引きはしない。急激な客数増で店舗作業が乱れることを避けるためだ。それでも節約志向の客が店におしかけ、11月の既存店舗の売上高は前年比13%も増えた。社員の大半は理科系出身。常識を疑い、科学的に考える習性が染み付いている。。。。。続く」

掃除=掃除機でするもの これが世間の常識であります。普通はこの考え方に異論を挟む人はほとんどいないでしょう。しかしながら、この図式が本当にベストな方法なのだろうか?と疑問を持てば、そこにはまだまだ改善する余地が存在している。

成功したビジネスモデルを作り上げ、収益を出していたとしても、現状を否定し、改善に取り組む姿勢を常に持ち続けることが大事である。その取り組みから新たな発想が生まれてくる。素晴らしいアイデアというのは、世間の常識を否定することから生まれてくるのだろう。製造業に従事している私たちこそ、この考え方を体に染み付かせ、変革の時代に生き残って行かねばならない。

投稿日時:2010.05.13(Thu) 18:52:00|投稿者:tokunaga