湘南の家 - 完 成 -

湘南に建築していた義理の兄の自宅(木造建築)が3月下旬に竣工しました。
とても素晴らしい仕上がりに、義理の兄も とても満足している様子でした。
室内の写真を一部お見せします。

設 計  幸田章建築設計所
施 工 (株)安池建設工業

湘南の家
リビングダイニングキッチン

湘南の家
和室

この和室がとてもいいですね。シンプルかつモダン、そして落ち着く感じが写真から伝ってきます。良い設計というのは、無駄なものを極力排除したデザインで構成され、一つ一つの線の位置や面の構成を十二分に計算し尽くした上で、図面に落とし込まれます。私は、この構成力を持った人こそが、設計士と呼ぶに相応しいのではないかと思っています。『人の暮らし』の本質を捉えた幸田先生の設計は、時代が変わっても色褪せることはないでしょう。素晴らしい歌が、いつの時代にも人々から愛され続けているように。。。

今回設計をしていただいたは幸田 章氏(幸田章建築設計所 主宰)です。

私が幸田章氏を知ったのは、渡辺篤史の建もの探訪(テレビ朝日)で幸田氏のご自宅が紹介(2009年2月1日放送)されていたのを、偶然見たことからでした。奇をてらうことのない、シンプル(この表現が適切か否かわかりませんが)な設計なのですが、『人の理想的な住環境とは?』という問いに対する答えがいっぱい詰まっているようなご自宅でした。そこには住み手が心から寛げる空間がありました。また、『部屋=壁で囲まれた閉ざされた空間』という概念ではなく、部屋と部屋がつながりを持って広がって行くような連続性が存在しているように感じられました
そして、私が木材を扱う立場から感心したのが、氏は木材の特質をよく理解した上で木を『適材適所』に使っていることでした。木材にはたくさんの種類があります。また一つ一つの木にも性格(特性)があり、製材の仕方によっても木の特性に変化が出てくることもあります。設計士の中で、木の素材の特質まで理解した上で、設計に取り入れている人は少ないように思われます。更に、幸田氏は家具の設計もされていますので、インテリア側から見た視点でも空間作りをされているのではないかと推察しました。家の外と内 両面から空間を作り上げて行くことができるというのは、とても大切なことです。
住まいの本質を捉えた家は、何世代にも渡って住み続けられます。これこそが真のエコ住宅であると思います。

このような経緯で私が幸田章建築設計所を兄に紹介し、兄も幸田氏の高い設計・管理力を評価し、お願いすることになりました。すばらしい人たちとの出会いに感謝しています。

投稿日時:2010.05.15(Sat) 17:27:09|投稿者:tokunaga